fとpは強弱記号なので
音が強い、弱いだけと思いがちです。
指導する時、そのようにしか伝えていなければ、なおさらです。
強弱記号は物理的に強い、弱いだけでなく
元気よく、楽しそうに、静かに、悲しそうに
明るい、暗い、大きい、小さい、遠い、近い、など
曲によっていろいろな表情を持っています。
私は、初歩段階からそのことを大切に指導しています。
例えば、「ぴあのどりーむ5」の「夏の夕暮れ」
一段ごとに、mf、mp、p
さらにデクレッセンド、リタルダンド(だんだん遅く)と書かれています。
この曲では、昼間から夕方、そして日が沈み夜へ
というイメージを持って。
「森のパーティー」では
mpからmfの変化は、遠くから動物たちが集まってくる様子
そしてfで楽しいパーティーが開かれ
最後は、mfからmpとなり
動物たちがまたそれぞれ帰っていく。
このように、初歩の短い曲でも
一曲一曲にちゃんとイメージを持って弾くことを大切にしています。
そして中級段階になり
さらにいろいろな情景や複雑な感情の変化を表現できるためにも
強弱記号は、ただ強さを表わしているだけではないことを大事に伝えていきたいです。