楽譜を見て、その通りに演奏できることは大事ですが
自分でメロディーに伴奏を付けたりアレンジして弾けると
音楽を楽しむ幅がグッと広がります。
その力を養うために和音の勉強はとても大切。
私は、ヤマハ教育システム講師時代に
和音の指導の大切さやノウハウを学べたことは、とてもありがたいことでした。
和音も、メロディーやリズムと同じく
まずは理屈ではなく聴く力、感じ取る力をつけることが大事。
ハ長調の主要三和音(ドミソ、ドファラ、シファソ)を聴き取ったり弾くことから始まり
徐々に他の調へと進んでいきます。
和音を聴くことにも慣れてきた頃から
ソルフェージュ教材を使って
メロディーに自分で合う和音をつけたり、それを伴奏系で弾くことなどを行っていきます。
その頃、テキストの曲には、主要三和音以外の和音も出てくるようになります。
その時
「アレッ、ここ、ちょっと素敵な音がするね。どんな感じかな?」
と声かけし、響きに意識を持たせます。
ここでも、あくまで理屈ではなく間隔を養うことが大事。
その後、コードのテキストを用いて
和音の仕組みや使い方を理論的に勉強します。
間隔のトレーニングを十分行っておくことで理論にもスムーズに入ることができます。
そして、和音の仕組みを知ると
自分が今弾いている曲がどんなふうにできているかを分析することもできます。
私が、レッスンでの経験を通して
自分なりの指導の体系を作るには何年もかかりました。
そして今でもまだこれでいいと思っている訳ではなく、常に進行形です。
まだまだ私も勉強を続けながら
よりよい指導を模索していきたいと思います。