ピアノ指導では
音やリズム、テンポ、強弱、表情記号、形式など
一つの曲の中で気を付けたいことがたくさんあるので
ややもすると、それを一方的に伝えるだけのレッスンになりがちです。
それだと、子どもたちはいつも受け身になり
言われたことだけをするようになってしまいます。
それでは、本当の意味での力は育ちません。
レッスンの中では、できるだけ自分で考える場面を作りたいと思っています。
「ここでFになっているから強くね。ここでクレッシェンドだね」
などとこちらから先に言ってしまうのではなく
子ども自身に、どこに何が書いてあるかを気づかせることが大事です。
そのことによって少し時間はかかっても
自分で楽譜をよく見て
その曲をどう弾いたらよいかを考えられるようになります。
それには、レッスンの中で
いろいろ質問したり話をすることが大事だと思っています。
そういったことの積み重ねが
その曲をどう弾きたいのかを自分で考えられる子どもへと育っていきます。
それは導入期の頃から
新しい音符が出てきたら
「この曲の中には○の音がいくつあるかな?」
などと考えさせたり
曲のイメージを持ってもらうために
題名にちなんだ会話も心がけています。
ピアノに限らず何かを学ばせる時
大人が先に教えてしまうと、早くできるようにはなるかもしれませんが
本当の意味での力を育てるには
日頃から、子どもが自分でよく考える習慣をつけたいですね。